35才FTMがやっと性別変更をした話【その4:手術編②当日】
こんにちは。はまと申します。
僕は女→男のFTMです。田舎住まいで個人商店に勤務する平社員。34才までホルモン注射のみで男性として生活。だらだらと過ごしていましたが、ついに重い腰をあげて性別変更しました。
記事を書き始めた理由は↓から
ついにSRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術。僕は日本国内で腹腔鏡による手術を選択。思いのほか緊張もせずに当日朝を迎えました。当日朝起きてから退院するまでを、覚えている限り細かく書いていきたいと思います。
※ここに書いてある事は全て僕自身が実際に経験した事ですが、ご自身で必ず確認をしてから行動するようにしてください。
【目次】
【手術当日の朝やった事】
クリニックからの当日朝の指示は、7時以降は水分も禁止、排便と入浴・局部の洗浄でした。前日の15時から水分しかとってないので、心配でしたがそれなりに成果あり。
病院への持ち物は、スマホ、メガネ、財布や鍵などの貴重品、延長コード、ナプキン、洗面用具、手術着、ペットボトル用ストロー、GRREN DA・KA・RA500ml×2本、着替え(ゆるいスウェットなど着替えやすいもの)、あとは一応診断書を持っていきました。
入浴して身体もきれいにし、コンタクトを外してメガネでタクシーに乗って病院へと出発。
【病院到着】
当日は愛育レディースクリニックへ朝8:45に来るよう指示がありました。遅刻したら大変なので、少し早めのつもりが8:20くらいに到着。風が冷たく、病院の外をウロウロしたり友達と写真を撮ったりして時間を潰して10分程経った頃、受付の方が中へどうぞと声をかけてくれました。
体温を測り、受付表?を記入。ホテルのようなとてもキレイなクリニックです。廊下のソファで少し待つように言われて座っていると、目の前を旨そうな病院食が通っていきました。腹減ったなぁと友達と話していると先生登場。
少し早く着いてしまったにも関わらず、各々の病室へ案内してくれました。
【病室の様子】
恵比寿TGクリニックでは一日に3件手術を行っているそう。先生に1番目の人はこっち。2番目の人はこっち。と病室へ案内してもらいました。ちなみに僕は一番目。
病室は完全個室。テレビ、冷蔵庫、貴重品入れ、洗面台、トイレ、シャワー、ソファ、机がありました。トイレもシャワーもすごくきれい。
【手術前】
部屋内で荷物をごそごそしていると、先生に本人確認の為に名前と本日の手術内容を言ってください。と言われたので回答。
手術着に着替えて待っていて下さいとの事だったので早々に着替え。手術着なんて着た事なかったので一瞬迷いましたが、とりあえずスッポンポンの上に手術着+靴下で待機してました。
少し待っていると、看護師さんが点滴をしに来てくれました。その時靴下も脱いでくださいと言われ、脱いでベッドの上に横になり点滴をしてもらいました。
何かあった時の為に連絡できるようにとクリニックのLINEへスタンプを送ってください。と言われたでスタンプ送信。この時もっと気の利いたスタンプを送ればよかったなと少し後悔をしています。
【いよいよ手術】
点滴を打ってもらってから少し経った9:10頃。看護師さんが準備ができたので、いきましょう!と声をかけてくれました。この時に彼女、実家のグループLINE、隣の部屋の友達に行ってくる!!!とそれぞれに急いでLINEをしました。
≪歩いて手術室へ≫
メガネを外し、自分で点滴をコロコロしながら看護師さんと手術室へ。さすがに少し緊張しました。手術室の前へ行くと先生がいたので挨拶を。裸眼の為距離感がわからず、先生の足に点滴のコロコロをぶつけてしまいました。
そして手術室内の麻酔の先生や看護師さん達によろしくお願いします。とご挨拶。スッポンポンで手術台に乗って毛布をかけてもらいながら、指や胸に色々と取り付けられました。
≪手術開始直前≫
準備をしてもらいながら、ピッピとドラマでよく聞く音を聞いて感動。YouTubeで見ていたような背中にする注射(?)はありませんでした。
口にこれまた医療ドラマでよく見るやつを付けられ、麻酔科の先生に点滴入りますね。あとで名前呼ぶので答えて下さい。と言われてからの記憶がありません。気が付いた時にはもう病室でした。
【手術終了】
麻酔の先生の目開けられますか?の声でなんとか目をこじ開けて周りをキョロキョロ見てみると、もう病室にいました。ベッドの周りにスマホを置いておいたのでとりあえず皆に終了した連絡を。この時の時間が10:20頃。
9:10頃歩いていったので終わるのめっちゃ早い。退院の際に教えてもらいましたが、41分程で手術は終了したそうです。
意識がはっきりしたこの時、痛いというか下腹部が重い感じ。あとは喉がイガイガするのと、ひたすら眠いし寒い。
少し落ち着いて自分の様子を確認。ベッドの上にペットシーツのようなものが敷かれていて、腹のあたりを触ってみるとオムツを履いており、尿のカテーテルも付いていました。少し経っても痛みは感じず、電気毛布を掛けてもらっていたものの、暑がりの僕が寒くてガタガタと震えていました。
段々と寒さも収まり、寝たり起きたり。物音で目を覚ますと隣の友達が終わった様子。先生もわざわざ無事に終わったよと報告をしに来てくれました。この時の痛み指数(はま調べ)はMAX10としたら3程度。
≪当日夜までの様子≫
翌日の先生の診察まで水分はとれません。どうしてものどが乾いたら相談の上、口をゆすぐだけ。との事でしたが僕は特に喉は乾きませんでした。
13時頃看護師さんが尿のカテーテルをとって自力でトイレに行きましょう!と来てくれました。ではカテーテル抜きますので鼻で息して深呼吸してください。といって抜かれたカテーテルは痛かった。その後腹圧がかからないよう電動ベッドで上半身を起こし、自力でトイレへ。済ませるとオムツに血。便器にも血。久しぶりに見た血は衝撃でした。今冷静に考えると、それほど出てはなかったような気もします。ついでに洗面所にある鏡で腹の様子を確認。ヘソの中にはかさぶたがあり、下腹部3か所にテープが貼ってありました。この時の痛み指数(はま調べ)はMAX10としたら5程度。
その後は先生や看護師さんが何度か様子を見に来てくれ、点滴交換、痛みの確認などをしてくれました。看護師さんが痛み止めを使ってないようですが、大丈夫そうですか?と声を掛けてくれたので、お言葉に甘えて点滴に痛み止めを入れてもらうとまた睡魔が。結構長く寝たと思います。
就寝時間は21時。その1時間前頃に看護師さんが血圧測定に来てくれ、個室なので自由にゆっくりして下さいと優しく言葉をかけてくれました。個室最高。この時の痛み指数(はま調べ)はMAX10としたら2程度。
【手術翌日の朝】
痛みもなく、よく眠れました。痛みというよりも、下腹部が重い感じはあります。この時の痛み指数(はま調べ)はMAX10としたら2程度。
朝5時台に看護師さんが血圧測定と血液検査のための採血に来てくれました。その際にオムツを脱いでナプキンをして着替えるよう指示があり、トイレへ。ナプキンを装着するにも、10年以上ぶりの事で前後を間違えた事に後で気づきました。そしてデカさに驚き。安心感半端ないサイズ。彼女ちゃんありがとう。
そして手術着から私服へ着替えましたが、この時は本当にダルダルぐらいのスウェットがおすすめです。ちょっとゴムがきついスウェットで失敗しました。
≪先生からの説明と後悔≫
6:30頃先生から手術の説明と血液と血圧測定の結果や今後の注意などを受けました。何も問題なく退院決定。傷に貼ってあるテープは3日後にとって、ヘソのかさぶたは放置で大丈夫との事。
退院後の主な注意点としては
・腹圧をかけない(ふんばらない)
・ホルモン注射をやめない
・出血について
そして薬の少なさに驚きました。整腸剤と痛み止め、胃を守る薬とガスピタン的なもの。整腸剤のみ処方分飲み切りでとの事。あ、こんなもんなんだと思い逆に安心しました。
一つ後悔があるとすると、取ったもの見ますか?と言われて断ってしまったのですが、見ればよかったです。いや、やっぱ見なくてよかったかな。
最後に手術証明書を受け取り、先生にお礼を言ってお別れしました。お世話になりました。
【退院】
先生の診察が終わると、水分解禁。飲むぞ!と意気込みましたがあまり飲めませんでした。
看護師さんにタクシーを手配してもらい、隣の友達と1日ぶりの再会。二人してよちよち歩き。何もしていないと痛くないのですが、振動で痛むのと笑うと腹がひっつれて痛い感じ。タクシーが到着すると、外まで看護師さんが見送ってくれてお礼を言ってお別れ。大変お世話になりました。
この後ホテルまでタクシーで移動。運転手さんにコンビニへ寄ってもらい、食べ物と飲み物を購入しました。
【実際経験した感想まとめ】
手術を終えた時点での反省点や感想などまとめていきます。
・鞄
→トートバッグとボディバックで行きましたが、リュックなどの背負えるものの方が楽だと思います。
・ゆるめのスウェット
→これは本当におすすめ。絶対緩いパンツで行く方が良いです。
・メガネ
→すぐ寝られるようにコンタクトを脱着する手間はダルいので、メガネで行ってとても楽でした。
これはあくま僕の感想なので、参考にしすぎないでくださいね。この次の記事では、ホテルで療養中の様子をできるだけ細かく書いていきます。