35才FTMがやっと性別変更をした話

34才までホルモン注射のみで男性として生活。 だらだらと過ごしていましたが、ついに重い腰をあげて性別変更しました。

35才FTMがやっと性別変更をした話【その7:性別変更手続き編】

35才FTMがやっと性別変更をした話【その7:性別変更手続き編】

こんにちは。はまと申します。

僕は女→男のFTMです。田舎住まいで個人商店に勤務する平社員。34才までホルモン注射のみで男性として生活。だらだらと過ごしていましたが、ついに重い腰をあげて性別変更しました。

記事を書き始めた理由は↓から

SRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術完了、家庭裁判所へ提出する性別変更用の診断書を手に入れ、性別変更の最終ステージと位置付けた家庭裁判所へ申立てを行います。今回は、その性別変更の申立てから戸籍に反映されるまでを、覚えている限りできるだけ細かく書いていきます。

※ここに書いてある事は全て僕自身が実際に経験した事ですが、ご自身で必ず確認をしてから行動するようにしてください。

【目次】

【性別変更の申し立てに必要なもの】

僕の場合、仕事の休みを1週間もらいSRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術から裁判所への性別変更の申立てまでをすべてやってやろうと考えていました。可能な限り、術後はあちこち動き回りたくないので、申立てに必要なものの中で事前に用意できるものは手術前に用意しておきました。

まず、申立てに必要な書類と金額は以下の通りです。

≪申立てに必要な書類≫

(1) 申立書

(2) 標準的な申立添付書類

  • 申立人の出生時から現在までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本(全部事項証明書)
  • 所定の事項の記載のある2人以上の医師による診断書

≪申立てに必要な費用≫

各詳細は、裁判所のHPに詳しく書いてありますのでご覧になってみて下さい。

www.courts.go.jp

ちなみに僕が事前に用意しておいたものは、申立て書、戸籍謄本(全部事項証明書)、改製原戸籍収入印紙、連絡用郵便切手です。

戸籍謄本や改製原戸籍の取得について、僕は現在の住まいと本籍が隣の市だったのでそれほど面倒ではなかったのですが、本籍が遠かったりすると結構面倒なようです。

【いざ家庭裁判所へ】

手術から4日後、家庭裁判所へ。初めての家庭裁判所にドキドキ。案内係の方に話かけると、担当の部署を教えてもらいエレベーターで移動。

名前と性別を同時に変更したいと申し出ると、それはちょっと厳しいなぁ。

あれ?え?ネットで見てたのと違う。

どうしてですか?と尋ねると、過去に名前が先に代わってしまって、その後の性別変更の手続きの際に不備が出てしまった事例があったらしいです。ここでごねても仕方がないので、先に性別変更の手続きをしてから名前の変更をすることに。(本当は少しごねました)

≪裁判所での内容≫

性別変更の申立てを先にする事に決め、担当の方と話を進めました。まず一番最初に性別変更用の診断書の確認。何やら裁判所で用意しているチェックシートのようなものと照らし合わせていました。診断書に不備がない事を確認し、収入印紙と切手の金額も確認。その後、本当に性別変更する事に間違いはないか、今後その気持ちが変わる事はないかの確認用紙へ記入して捺印。僕はシャチハタを持っていきましたが、裁判所への申立て書や書類へはシャチハタ不可です。当然です。

最後に本人確認の為、身分証を提示。僕は免許証を出しました。担当の方が、どう見ても男性だよね。これじゃあ色々不便でしょう。と一言。本当にその通りです。

結構あっさりと事が進み、帰宅となりました。所要時間は30分くらい。裁判所からの通達がどれくらいで届くのか確認をしなかった事を後悔し、家路につきました。

 

【例の紙が届いた】

裁判所へ行ってから、いつ届くかわからない封筒にそわそわする毎日が始まりました。数日経って郵便受けを覗くと郵便局からの不在表が!送り先は家庭裁判所。もう来た!日数にすると、家庭裁判所へ行った日から4日後の事。仕事で受け取りができなかったので、翌日に再配達をお願いしてついに手元に。

ネットでよく見るやつがついに手元に

感動。

この受け取りがあって初めてこの判決が効力を発揮すると裁判所で話がありました。僕が受け取ると裁判所へ通知がいき、そこから戸籍へ反映されるという流れのようです。戸籍に反映されたかどうかの連絡はないので、直接自分で本籍地の市役所へ確認してくださいとも言われました。

【戸籍へ反映されるまで】

裁判所からの紙を受け取った翌日、さっそく本籍地の市役所へ電話。軽く説明をすると、スムーズにこれからの流れを説明をしてくれた後、戸籍に反映された時点で電話をくれる約束をしてくれました。時間的には大体1週間くらいで審査が完了すると思います。との事だったので、わくわくしながら毎日過ごしていました。

結局1週間たっても連絡が来ず、年度末で忙しいんだろうなぁと思いながらも電話で確認。担当の方からはとても立て込んでおり遅れが生じていると丁寧に説明をしてもらいました。再度終了したら電話をもらうという確認をして電話を切りました。

≪ついに戸籍の性別が変更に≫

SRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術から3週間裁判所から紙が届いてから2週間たった日、市役所から戸籍に反映されたと電話が。そこからまた居住地の市役所の住民票へ反映されるまでに少し時間がかかると説明がありました。戸籍へ反映されれば、色々手続きができると思っていたのですが、住民票へ反映されて初めてマイナンバーカードなどの変更ができるようになるんですね。居住地の市役所へ問い合わせた所、反映されるまでに10日程度かかり、反映されても電話は出来ないと言われたので10日経った頃電話する事に。

早速翌日朝一で戸籍謄本をとりに本籍地の市役所へ行き、その足で名の変更の申立ての為に裁判所へと行く事にしました。

 

≪性別変更後はじめての戸籍謄本取得≫

市役所から、戸籍に反映された旨の電話を受けた翌日に早速戸籍謄本を取得しにいきました。

無事長男に。

僕の兄弟は、弟が一人なのでダブル長男誕生です。これからの手続きに必要かと思い、戸籍謄本を2枚取得しました。この謄本を持って裁判所へ行き名の変更申立てを行いました。名の変更の申立てに関しては、また別の記事に書いてみようと思います。

≪居住地の住民票へ反映≫

戸籍への反映が完了してから8日ほど経った頃、居住地の市役所へ電話で問い合わせをしました。氏名、生年月日、住所を聞かれ、最後にどのように変わっていればよろしいですか?と質問がありハキハキ返答。おそらく取得できそうですね~。とニュアンスで感じ取ってくださいとの事だったのでありがとうございます。とお礼を言って電話をきりました。裁判所へ性別変更の申立てをしてから判決、戸籍への反映、住民票への反映まで約4週間で完了しました。

 

【まとめ】

裁判所へ性別変更の申し立てをしてから4日後には裁判所からの通達。それから2週間で戸籍への反映、更に1週間で住民票へ。申立てから約4週間で住民票の反映まで完了しました。

性別変更申立ての流れをネットで調べていたので安心しきっていましたが、実際は異なった部分も多く、戸惑ってしまった事もありました。とはいえ大体の流れは同じだと思うので、やはり事前の準備は大事だと思います。

次の記事では、術後の身体の変化について書いていきたいと思います。