35才FTMがやっと性別変更をした話

34才までホルモン注射のみで男性として生活。 だらだらと過ごしていましたが、ついに重い腰をあげて性別変更しました。

35才FTMがやっと性別変更をした話【その6:性別変更用 診断書編】

35才FTMがやっと性別変更をした話【その6:性別変更用 診断書編】

こんにちは。はまと申します。

僕は女→男のFTMです。田舎住まいで個人商店に勤務する平社員。

34才までホルモン注射のみで男性として生活。

だらだらと過ごしていましたが、ついに重い腰をあげて性別変更しました。

記事を書き始めた理由は↓から

SRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術から退院後、ホテルで1泊。その後第三ステージである、家庭裁判所へ提出する為の性別変更用診断書取得へ向けて東京の早稲田通り心のクリニックに。この記事では性別変更用の診断書取得について、覚えている限りできるだけ細かく書いていきます。

【性別の取り扱いを変更するために】

戸籍上の性別を変更するための条件をもう一度、確認しておきます。

この記事を書いている現在、性別を変更するには以下の全てに該当しなければいけません。

1.二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること

2.18歳以上であること

3.現に婚姻をしていないこと

4.現に未成年の子がいないこと

5.生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること

6.他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること

www.courts.go.jp

とてもざっくりいうと、簡易的な診断書ではなく1、5、6の項目が記載してある診断書を家庭裁判所に提出しなければなりません。

二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていることと記載がありますが、文字通り2人の医師のサインが入った診断書が必要となります。その2人の医師の内、主な診断書を作成してくれる医師をファースト、その診断書に署名をしてくれる医師をセカンドなどと呼んでいます。

厚生労働省のHPに診断書の記載要領と参考様式がありますのでご参考までに。

僕は、ファーストの先生は手術前の診断書でお世話になった早稲田通り心のクリニックの先生にお願いするつもりだったので、事前にメールで問い合わせをしました。

【その5:退院後ホテル滞在編】 で書いたように、SRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術後に発行される手術証明書を写真で送ってもらえれば準備しておきます。と返信をもらっていたので、ホテル療養中にメールを送信しておきました。これは手術前に簡易的な診断書を書いてもらいに通院した際、自分史の提出や先生と面談をしておいたからこういった対応をしてもらえたのかな?とも思います。

 

【ファースト:早稲田通り心のクリニック】

SRS(性別適合手術)子宮卵巣摘出手術から2日後の朝、家庭裁判所へ提出する為の性別変更用診断書取得に向けて千葉のホテルを出発。東京の早稲田通り心のクリニックへと向かいました。

朝起きた時点で傷みはほとんどありません。この日は車での移動でしたが、カーブで腹筋に力を入れた時や、段差の振動は少し痛みがありました。あとは笑うとやっぱりひっつれる感じで痛みます。

9:30頃病院の近くに到着。診察時間前でしたが、クリニック入口外の予約受付表に名前を書いて順番待ち完了。その後近くのパーキングへ車を停めてゆっくり歩いて病院へ。

病院まで歩いている最中に、先生から昨日送った診断書作成依頼の返信がありました。

≪先生からのメール内容≫

・診断書が完成した報告

・セカンドの先生にサインを書いてもらう必要がある

・初診以外は予約不要

・大体の金額と支払いは現金のみ

セカンドの先生に心当たりがない場合にと、2件のクリニックの名前が書いてありました。ありがたいですよね。

≪早稲田通り心のクリニック受診≫

クリニックの中に入ると7.8人程患者さんがいました。受付を済ませるとすぐに友達が呼ばれて診察。10分程で終了。次に僕が呼ばれて診察室へ。

まずは診断書を作ってもらった事とメールのお礼。その後先生から手術お疲れ様でした。と声をかけてもらい、診断書の内容の確認。

セカンドの先生に心あたりがあるのか聞かれたので、自己注射をする前までホルモン注射をしてもらっていた、地元の産婦人科の先生にお願いするつもりです。と話しをしました。

メールにも書いてあったのですが、署名する医師は精神科医でなくてはいけない法律はない。でも過去に一人だけ精神科でないとダメだと対応された事例があった。医師選びは自己判断です。と再度話をしてくれました。恐らくその先生のサインで大丈夫だろうけど、もし何かあったら連絡下さい。とも。

最後に、少しでもGIDでよかったと思える人生になれば良いですね。これからも大変な事があると思うけど、寿命を全うして下さい。と暖かい言葉をかけてくれました。お礼を言い、診察自体は大体10分程度。受付の人から診断書を受け取り終了です。性別変更用の診断書は確か6ページくらいのものでした。(コピーを取らずに裁判所へ提出してしまったのを後悔してます)

金額は¥23,220-

早稲田通り心のクリニックを後にして、セカンドの先生にサインをもらうため地元へと出発です。

 

【セカンド:地元の産婦人科

※身元バレが嫌なので、このパートだけはクリニック名など伏せさせて頂きます。ごめんなさい。

ファーストの先生に主な診断書を作成してもらったので、あとはセカンドの先生にサインをもらえば裁判所へ提出する性別変更用診断書はクリアとなります。

先述した通り、精神科の先生ではいけないという法律はありませんので、僕は以前ホルモン注射でお世話になっていた産婦人科の先生にお願いする事に決めました。

本当はアマラクリニック表参道の先生にお願いしようと思っていたいたのですが、早稲田通り心のクリニックへ行った日が木曜日でアマラクリニック表参道が休診日だったのと、早く家に帰りたかったのが主な理由です。

東京を出発して数時間後、友達の家に到着。この時もじっとしている分には特に痛みはありません。彼女が迎えに来てくれ、久々の再会。そのままセカンドの産婦人科へ行きました。

診察室へ入り、先生にひとまず説明。もちろん僕の事を説明する必要もありませんし、事前に電話でお願いをしていたので比較的スムーズにサインをしてくれました。ちなみに友達も注射をお願いしている泌尿器科の先生にお願いをしたようです。

最後に、先生に15年近く注射でお世話になっていたのでお礼を言い、診断書を受け取りお会計。

金額は¥5,000-

あとはこの診断書と諸々を持って家庭裁判所へ申立てを行います。

 

【裁判所提出用 診断書取得のまとめ】

裁判所へ性別変更の申立てをするにあたり、簡易的な診断書ではなく以上のようにファースト、セカンドの2名の医師のサインが入った診断書が必要になります。

僕が診断書を取得したのは、この2件の病院です。

ファースト:早稲田通り心のクリニック

セカンド:地元の産婦人科(ホルモン注射を打ってもらっていた病院)

主な診断書を作成してくれるファーストの病院は、性別変更用診断書で検索すると何件か出てくるので、ご自身の環境に合わせて問い合わせてみて下さいね。

次の記事では、実際に裁判所へ性別変更の申立てを行った時の事を書きたいと思います。